小さくてもハイパワーのエンジン
爆発することで生み出される熱エネルギーを、回転という運動エネルギーに変換することがエンジンの大事な役割であるが、そのエネルギーの変換をいかに効率よく行って、またいかに大きなパワーを得るかということが、あらゆるエンジン開発の大きなテーマとなっている。
もちろん、大きな排気量があるエンジンからは大きなパワーを得ることができるため、大きなパワーのエンジンが必要であればエンジン自体の大きさをそれだけ大きくすればいいが、ボディサイズの小さなバイクの場合、排気量や気筒数が最初から制限されているようなものであるために、必然的にエンジンのサイズもコンパクトにしなければならない。
しかし、ボディサイズの小さなバイクは、その車体重量も軽いため、たとえエンジン出力が低くてもパワフルな走りができるというメリットがある。
例えば、車の車体重量は、普通乗用車クラスで約1500kgぐらいであるが、バイクの場合だと、400CCクラスで約200kgしかないのだ。単純に比較しても、バイクの車体重量は車の車体重量の約8分の1なのである。もし、この車体にそれぞれ同じパワーのエンジンを搭載したら、どちらが加速性能がいいのか簡単に想像できるだろう。
また、車両重量や最高出力の異なる車やバイクで、その加速性能(スピードの出やすさ)を比較する場合、車両重量(kg)÷最高出力(ps)で出た数値をパワーウェイトレシオといい、その数値が少ないほど加速性能がいいとされている。