シリンダー内部の容積で求める比率

シリンダー内部を往復するピストンが、下死点の状態の時にシリンダー内部の容積は最大となるが、この容積のことをシリンダー容積という。また、ピストンが上死点の状態でもピストンの上には多少の空間が残るが、この空間のことを燃焼室という。この時、シリンダー容積と燃焼室の容積の比を圧縮比といい、ピストンの往復運動で送り込まれた混合気を、どのくらい圧縮して燃焼させているかということを数値化したものである。

圧縮比は排気量と燃焼室の容積をたしたものを、燃焼室の容積で割ることで算出することができる。その表示は本来は、『圧縮比10:1』というように表示されるが、『:1』を省略して『圧縮比10』で表示されることも多い。


圧縮比は同じ排気量であっても、燃焼室の容積により変化させることができる。圧縮比が高いほど、場燃焼時の効率がよくなるために、そのパワーは大きくなる。
しかし、圧縮比を上げすぎると混合気の温度が上昇し、スパークプラグからの点火時期に関係なく混合気自らが発火するという異常燃焼が起こってしまう。そこでさらにノッキングというエンジンがガタガタと音を立てる状態が引き起こされ、かえってパワーダウンを起こすだけでなく、最悪の場合はエンジンが壊れてしまうこともさえある。

このように圧縮比には上限があるため、現在、市販されているバイクでは、4サイクルで8.5〜12.5、2サイクルで5.8〜8.6くらいの圧縮比に設定されている。