バイクを走らせる力と止める力

2つの物体が接触したままでお互いに動こうとする時には、その接触している部分ではその動こうとする力を逆に止めようとする力が働く。この力を摩擦力という。
例えば床の上でボールを転がした時、最初はスピードもあり勢いよく転がっていても、最終的にはボールは止まってしまう。これは床とボールとの間に摩擦力が働いたためなのである。

タイヤが回転してバイクが走り出すと、タイヤと地面との間にはバイクを止めようとする摩擦力(進行方向とは逆向きの摩擦力)が働く。この時、バイクのタイヤと地面の間には、作用と反作用の法則が成り立っているため、タイヤの回転力を止めようとして発生した摩擦力(作用)の反作用として、バイクを前に進めようとする力(反作用)が発生する。この力が駆動力といわれるものなのである。

バイクは一度動き出すと、慣性力という力によってそのまま動き続けようとするが、その動きを止めようとする場合に加える力にも、やっぱり摩擦力を利用することになる。

ブレーキをかけて回転しているバイクの車輪の速度を落とすことによって、タイヤと地面との間に駆動力とは逆の摩擦力(進行方向に対しての摩擦力)を発生させて、その反作用としてバイクを止めるのである。この時に発生する力を制動力という。

駆動力や制動力は、タイヤと地面の接地面積と荷重が大きければ大きいほどその力は強くなる。
例えば、レース用のクルマのタイヤには幅の広いタイプのタイヤが使われたり、摩擦力の発生しやすい材質のゴムが使用されていることも、レースでは一般道路で走行する以上に、高い次元での駆動力や制動力が必要になるからである。