セルが回らない!<Fプラグのチェック>

バッテリーは充電した、ガソリンも充分に入っていて燃料コックもONになっている、キルスイッチもOK、サイドスタンドにクラッチの飛び出し防止フェイルセーフもミスがない、さらにはチョークも引いてある・・・・・なのにセルは回るのにどうしてもエンジンがかからないとしたら、次に疑うのは点火プラグである。


一番よくあることは、最初にエンジンをかけようとした時、弱々しくセルが回ったものの、結局エンジンがかからなかった時・・・・このとき、エンジンの燃料室はピストンの上下運動によって吸気していて、ガソリンと空気の混合気をたっぷりと吸い込んだのにもかかわらず、燃焼しないままだった、ということになる。ということは、霧化されたガソリンが燃えなかったのだから、燃焼室の中は湿った状態になったはず。
こうなってしまった後では、バッテリーが復活しても点火プラグは着火しにくい、もしくは着火することができない。点火プラグは、高電圧の火花を飛ばす電極が中心にあって、それを碍子が絶縁している構造である。その碍子をガソリンで濡らすとうまく絶縁できないために火花は飛ばない。もちろん、燃焼室の中は、バルブが開いている瞬間を抜かして密閉されている状態、放っておいても乾くものではない。


また、前回に乗った時、かなり低い回転域ばかりを多用して帰宅したとすると、高回転型エンジンの場合では燃焼がくすぶって、点火プラグに煤のようなカーボンが多量に付着していることもある。これがもし電極を覆っていたとしたら、やっぱり着火しにくくなっているはずである。


どちらにしても点火プラグをまずは外して確認する必要がある。
濡れていたり、カーボンが付着していたら、掃除をするかもしくは新品と交換しなければならないかもしれない。車載工具に専用のプラグレンチがあるはずなので、それを使ってシリンダーヘッドから点火プラグを取り外し、次に点火状態をチェックしてみよう

もし正常であれば、昼間でも明確に火花が見える。暗くしないと見えなかったり、飛んだり飛ばなかったりでは、高圧縮される燃焼室の条件だと火は飛んでいないと思われる。


さらに注意すべきことは、点火プラグがデリケートであるということ。手が滑ったりして落としてしまうと、火花が飛ぶのに都合よく設定されている電極のギャップが変わってしまう。また電極も長い間湿った状態でいると、電極と碍子の間のセメントまで濡れてしまい、ほとんど復活は期待できない。こうなってしまったら迷わず新品と交換しよう。